Burnt Umber Amber

あまおかさんのブログ。

 ニュース・エージェンシー 同盟通信社の興亡 ASIN:4121015576

すでに魔窟と化した本部屋から発掘。
日本人による国際的通信社を目指して設立されたものの、戦時体制で国の宣伝機関へ変質していった経緯が書かれてます。
「武力戦に種々の兵器あるごとく、ニュースを砲弾とする思想戦にも武器がある。新聞、ラジオ、映画これが三大武器である。近代兵器にたとえるならば、新聞は戦車、ラジオは飛行機、映画は潜水艦ともいえるであろうか。これに対し通信社はまさに兵器廠、砲弾製造所の役割をはたすものだ。命中確実な砲弾、ニュースを正確迅速に供給し、以って敵の思想陣を撃破すべき世界的規模において戦うもの、それが国家代表通信社だ」(昭和十九年七月発行の同盟通信社パンフレット) 記者を「報道戦士」、特派員を「対敵情報挺身隊」と呼んでたそうな。
もともと報道・通信業からスタートして、同盟通信社へ統合されるまでは通信と広告の2本立てで頑張ってたという話で、広告代理の契約を盾にプレッシャーかけていろんなとこから嫌われてたってのは今も昔も同じですなぁ。